Concept/Message from Marre (石井希尚)
BRIDGEは、「自尊心理論」に基づく教育事業として私たちが取り組んでいるものです。
自尊心理論では、
人は、自分が信じている通りにしか生きられない。 自分を何者だと信じるかで人生は決する
と考えます。
つまり「今の自分は、自分が深いところで信じているとおりの自分である!」ということです。
自尊心とは、文字通り自分を尊ぶ心です。
それは自分の価値を「どのくらいに見積もっているか」であり、その見積もりによって、個人の
自己概念は決定されてしまいます。
言うまでもなく、自分の存在に希有な価値を見出すことが出来る状態こそが健全です。
この前提に立ち、私は教育の第一義的な役割は『健全な自尊心を育むこと』だと確信しております。
私は16歳の時、日本初のフリースクール「寺子屋学園」設立運動に関わる学生運動家でした。
東京都三鷹市にある「明星学園デモハンスト事件」と呼ばれる安保闘争以来初の学生運動で世間を騒がせた運動の主導者の一人として、テレビや教育出版社の取材を受けたり、全米フリースクール連合議長ペット・モンゴメリー女子と対談をしたり(続・教育に強制はいらない/ 一光社/1982 年掲載)「寺子屋学園代表」として座談会に呼ばれるなど【今人間として/ 径書房1982 年創刊第3号掲載】、学校教育についての問題提起や提言を行う活動に、10代の頃から取り組んでまいりました。
教育事業は、そんな私にとっては生涯をかけて行っていくべきライフワークの一つであります。
現在私は、自尊心理論に基づくカウンセリングという仕事もさせていただいておりますが、カウンセリングの現場を通して直面した重大な問題は、『日本人であること』に誇りと自信を持てないでいる人が驚くほど多いという現実でした。
ちょっとした試練で手首を切ったり、失恋したことで自己卑下し、自殺を考えたり、
リスストラされたことでニートになったり、職場の人間関係の悩みによって鬱になったり・・・
これは「自分の価値を図る基準が自分以外の外的要因に依存している」ことによっておこる「自我の崩壊」現象です。
私たちは他人の評価にされされながら生きています。
しかし他者の評価は極めて主観的であって、普遍的な尺度とはなりえません。
それにも関わらず、人は他人目線で自分を見つめ一喜一憂して、思い悩むのです。
このような現実を多く目撃する中で、私はますます「自尊心教育の必要性を痛感するに至りました。
私は確信しています。
「日本人は、ただひとえに、日本人であるということの故に『健全な誇り』を持ち得てしかるべきだ」と・・・。
日本人だから頑張れる・・そう思えるとしたら、それは、どれ程堅固な土台となりえるでしょう。
問題に直面している試練の只中にあっても、「大丈夫だよ。だって日本人なんだから」と思えるなら、決して絶望することも倒れてしまうこともありません。
この信念にもとづき『誇り高き日本人』を育成することを目的に、BRIDGEはスタートしました。
しかしそれは、偏狭な民族主義を煽ることではなく、古来から受け継がれた文化や伝統を見つめ直し、『和を以て尊しとなす』に代表される『大和心』が、デオロギーや宗教によって分断された世界に融和をもたらす礎となり得る宝であることを再発見する手助けをすることです。
そして、悠久の時を超えて受け継がれた精神の気高さを知ることによって、健全な自尊心を奮い立たせることです。
この取り組みは、私が考えていた以上に身を結び、鬱による投薬治療を何年もしていた学生が薬から解放されるなどの積極的な成果が得られています。
BRIDGEは、日本、あるいは日本人の価値や文化伝統の再発見を促し、グローバル化された世界にあって、国際派日本人として強く立つために有効であると自負しております。
皆様のご来場を、心よりお待ちしています。